意外と知らない、事故に遭いやすい車の色、遭いにくい車の色!
2018年04月22日 [ 事故 事故率 色 車 ]海外の研究データではシルバーが一番事故率が低い
国産車で多く見かける車のボディカラーといえば、
白、黒、シルバー。
実際に、この三色だけで全体の約7割をしめる
というデータもありますが、
どの色も無難な色というのが日本人らしいところ。
そうした一方で、
「ボディカラーは派手な方が安全」
という説があるそうですが、どうなのでしょうか?
事故を扱う保険会社などで統計を取っていれば
参考になったのですが、
残念ながら国内でのデータは見つけられませんでした。
と言う事で、
ニュージーランドのオークランド大学の研究結果を見ると、
一番台数が多い白いクルマの事故率を1.0として、
その他の色別の事故率を出した結果。
1位、茶色 2.1倍
2位、黒色 2.0倍
3位、緑色 1.8倍
4位、白色 1.0倍
5位、青色 0.9倍
6位、黄色 0.8倍
7位、赤色 0.7倍
8位、灰色 0.6倍
9位 銀色 0.4倍
となると言う事です。
このデータから、
人気カラーのシルバーが
一番安全だということになる。
シルバーは光を反射しやすいので
昼夜を問わず視認性が高い
というのが、根拠として考えられる。
また、1968年に出版された
「Using Colour to Sell」
という書籍も有名で、
その本によると
交通事故率の高いボディカラーは、
1位 青 25%
2位 緑 20%
3位 灰色 17%
4位 白・クリーム色 12%
5位 赤・マルーン色 8%
6位 黒 4%
7位 ベージュ・茶色 3%
8位 黄・金色 2%
9位 その他 9%
となっています。
これを根拠に
「青いクルマは事故が多い」
と噂されることがありますが、
先のオークランド大学のデータでは、
青は基準となる白よりも事故率は低いので、
整合性がとれているとは言えません・・・。
ただ、青、黒、紫などの後退色(収縮色)は、
人間の目の仕組みの関係で
実際の距離より遠くに、
小さく見えることがわかっています。
反対に赤やオレンジなどは進出色といって、
実際より近くにあるように見えるのです。
東京工業大学の塚田敢博士によると、
同じサイズの視力検査に使う
ランドルト環「C」マーク
を使った実験で、
赤は35mに認識され、青は28mと、
その距離感に7mもの差があるとのこと。
こうした人間の目の特性から、
青いボディのクルマは、
対向車などから認識されるのが遅れたり、
距離感を見誤りやすいと考えられるので、
赤などの進出色系よりは
リスクがあるとも言えるだろう。
また、この色別の距離感でいえば、
黄色が一番正確な距離で認識される
ということもわかっています。
黄色はとても目立つ色で、
危険を表すサインの代表。
工事現場や踏切など
注意喚起を促すときに、
黄色が用いられるのはよく知られています。
明るい進出色でもあるので、
そういう意味では
黄色は一番安全なボディカラーのひとつ
といえるはずです。
似合うクルマ、
設定されているクルマは少ないかもしれませんが、
安全性を重視するなら
候補にしてもいいのではないでしょうか?
その他、
黒っぽいクルマも
高級感や威圧感があるので、
ほかのクルマが近づきたがらない
という意味で、
比較的安全という説もあるし、
白も夜間の視認性がいいので
雪道以外は有利といえます。
いずれにせよ、
ボディカラーはクルマ選びの大事な要素。
シックでオーソドックスなカラーもいいですが、
個性的な無難でない色だって魅力があると思います。
最近ではリセールバリューを考えて・・・・
という選択肢もありますが、
事故に遭ってしまってはリセールバリューも台無し
ただ、既に購入してしまった車では
「今さら言われても後の祭り」
ならば、
青色などの後退色のクルマは、
デイライトを併用したりして
視認性を高めたりしてはどうでしょうか?
ボディカラーに関わらす、
雨天は昼間でもヘッドライトをつけたり、
日の出前後や薄暮時に
積極的にヘッドライトを活用するのが
何より肝心です。
▶